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官能秘宝園

カテゴリ未完作-聖贄- 1/1

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聖贄~問題児ヲ再教育セヨ!~序章

「それでは、生徒会長の流令院亜梨子エリザベータさんから、生徒の皆さんへご挨拶をいただきます。流令院さん、お願いします」 やや薄ぼけた声が、視界の片隅で聞こえた。 チャラリという金属音が聞こえて、俺は一歩前に踏み出す。視界はふさがれていたが、問題はない。「総真、いらっしゃい」「はい……会長」 俺を呼ぶ、会長――いや、亜梨子お嬢さんの声。 その声さえ聞こえていれば、なにも問題はなかった。この鈴の音のような...

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聖贄-01

 聖メレニアヌス学園――俺が今日から通い始める学校は、とんでもなく辺鄙な山奥に存在していた。 そもそも、俺は都立の公立学校に通っていたのだが、ちょっとした事情からこの学校に通う羽目になってしまった。「畜生……ッ、全寮制っていうからどんな田舎だと思ったが……」 体格は周囲の男達に比べて、勝っている方だと思う。頭はさほど良くなかったが、力は強かった。 だからよく喧嘩に巻き込まれたし、悪友たちのそれに駆り出さ...

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聖贄-02

(これが……名門のワケってことかよ) カーストが存在しないクラス――同性ばかりではあるが、確かに居心地はいいだろう。 転入生の俺に話しかけてくるようなヤツはいなかったが、昼間里塚が話しかけてきたせいか、何人かがちらちらとこちらを見ている。「……な、なんだよ」「えっと、九條くんだよね? また明日」「おう……また、明日」 優男風の生徒が、こっちに向かってヒラヒラと手を振った。俺はそれに応えながら、朝前山から聞...

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聖贄-03

「そこまで聞いてんなら、アンタも知ってんだろ? 俺がこの学園に来たのは――」「問題児矯正プログラム……『聖贄』制度の対象生徒として、ですね?」 おっとりと、流令院が笑った。 聖母のようなその笑顔は、しかし俺から声を上げるという行動意思を取り上げてしまう。俺は声も出すことが出来ないまま、ゆっくり頷くだけだった。「確かに、この聖メレニアヌス学園は問題児更正のための受け皿としての活動も行っています。元々女子...

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